個人向け社債利回りランキング2025!おすすめの新発債と買い方を解説

個人向け社債利回りランキング

個人向け社債の利回りランキングが知りたい

どの社債が今おすすめなのか分からない

このような悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。

個人向け社債は定期預金や国債よりも利率が高く、安定した収益が期待できる魅力的な投資商品です。

しかし、投資信託のように個人向け社債利回りランキングの情報はあまり出回っていません。

この記事では、2025年最新の個人向け社債利回りランキングを詳しく紹介していきます。

投資初心者の方でも理解できるよう、個人向け社債の基本から選び方まで丁寧に解説します。

目次

資産運用に活用できる「個人向け社債」とは?その特徴と魅力を徹底解説

個人向け社債利回りランキングを見る前に、まずは社債の基本的な仕組みを理解しておきましょう。

個人向け社債は企業が発行する債券の中でも、一般の投資家が購入しやすいように作られた金融商品です。

これらの基本知識を押さえることで、個人向け社債利回りランキングをより効果的に活用できるでしょう。

企業の資金調達手段として活用される債券

個人向け社債は、企業が設備投資や事業拡大のために必要な資金を調達する目的で発行されます。

最低購入額は100~500万円程度と、比較的購入しやすい額が設定されています。

企業にとっては広く一般投資家から資金を集められるメリットがあり、投資家にとっては定期預金よりも高い利回りが期待できるという特徴があります。

個人向け社債の基本的な仕組を紹介

個人向け社債の仕組みは、企業が投資家からお金を借りる「借用証書」のようなものと考えると分かりやすいでしょう。

投資家が社債を購入すると、企業から定期的に利息を受け取ることができます。

満期になると元本が返済されるため、満期まで保有すれば元本+利息を受け取れる仕組みです。

項目内容
投資家のメリット定期的な利息収入、満期時の元本返済
企業のメリット広く一般から資金調達、返済期限の明確化
主なリスク発行企業の経営破綻、金利上昇による価格下落

ただし発行企業が倒産した場合は、利息や元本の支払いが遅延・減額される可能性もあります。

社債の主な種類と特徴を解説

社債には発行時期と性質によって、いくつかの種類に分けられます。

発行時期による分類では、新発債と既発債の2つに分けられます。

種類特徴購入タイミング
新発債新しく発行される社債募集期間中のみ
既発債すでに発行済みの社債いつでも購入可能

性質による分類では、普通社債が最も一般的で、定期的な利息と満期時の元本返済が行われます。

その他にも転換社債 (CB債) やワラント債など、特殊な権利が付与された社債も存在します。

個人向け社債利回りランキングでは、主に普通社債が対象となることが多いです。

個人向け社債の利率と利回り、それぞれの意味と違い

個人向け社債を選ぶ際には、利率と利回りの違いを正しく理解することが重要です。

利率は社債の額面金額に対して支払われる年間利息の割合を指します。

一方で利回りは、投資した金額に対する総利益の割合を示しており、購入価格と償還価格の差額も含めて計算されます。

  • 利率:額面金額に対する年間利息の割合 (基本的に固定)
  • 利回り:投資金額に対する総利益の割合 (償還差損益を含む)

新発債の場合は購入価格と償還価格が同じため、利率と利回りはほぼ同じになります。

しかし既発債の場合は市場価格で取引されるため、利率と利回りに差が生じることがあります。

個人向け社債利回りランキングを見る際は、この違いを理解した上で比較検討することをおすすめします。

2025年注目!個人向け社債の高利回りランキングを紹介

では早速ですが、2025年1月から6月にかけて発行された個人向け社債利回りランキングを発表します。

各銘柄をクリックして詳細へジャンプ▼

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順位銘柄名利率債券金額年限(満期)
1ソフトバンクグループ株式会社第65回無担保社債3.34%100万円5年
2SBIホールディングス株式会社第43回無担保社債(社債間限定同順位特約付)1.885%10万円4年
3東京建物株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド)1.76%10万円7年
4楽天カード株式会社第10回無担保社債(社債間限定同順位特約付)1.68%10万円1年
5株式会社JERA第31回無担保社債(社債間限定同順位特約付)1.504%100万円5年
6株式会社あかつき本社第 49 回無担保社債1.5%100万円1年
6株式会社あかつき本社第 50 回無担保社債1.5%100万円1年
6株式会社あかつき本社第 51 回無担保社債1.5%100万円1年
9株式会社大和証券グループ本社第47 回無担保社債(社債間限定同順位特約付)1.288%100万円3年
10アイザワ証券グループ株式会社第6回無担保社債1.25%500万円1年
  • CAPITAL EYE日本証券業協会に掲載の個人向け社債より利率の高い順に10銘柄を選定
  • 起債日が2025年1月以降
  • 債券価格が500万円以下
  • 新発債のため利回りではなく利率を基準に採用
JCR(日本格付研究所)の格付け基準
格付け JCRの格付け定義
AAA債務履行の確実性が最も高い。
AA債務履行の確実性は非常に高い。
A債務履行の確実性は高い。
BBB債務履行の確実性は認められるが、上位等級に比べて、将来債務履行の確実性
が低下する可能性がある。
BB債務履行に当面問題はないが、将来まで確実であるとは言えない。
B債務履行の確実性に乏しく、懸念される要素がある。
CCC現在においても不安な要素があり、債務不履行に陥る危険性がある。
CC債務不履行に陥る危険性が高い。
C債務不履行に陥る危険性が極めて高い。
LD一部の債務について約定どおりの債務履行を行っていないが、その他の債務に
ついては約定どおりの債務履行を行っているとJCRが判断している。
D実質的にすべての金融債務が債務不履行に陥っているとJCRが判断してい
る。
引用元:大分銀行
R&I格付投資情報センターの格付け定義
格付け R&Iの格付け定義
AAA信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。
AA信用力は極めて高く、優れた要素がある。
A信用力は高く、部分的に優れた要素がある。
BBB信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。
BB信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。
B信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。
CCC信用力に重大な問題があり、金融債務が不履行に陥る懸念が強い。
CC発行体のすべての金融債務が不履行に陥る懸念が強い。
D発行体のすべての金融債務が不履行に陥っているとR&Iが判断する格付。
引用元:R&I格付投資情報センター

1位:ソフトバンクグループ株式会社第65回無担保社債

ソフトバンクグループ公式サイト
引用:ソフトバンクグループ
項目詳細
発行体ソフトバンクグループ株式会社
銘柄ソフトバンクグループ株式会社第65回無担保社債
利率年3.34%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けA(JCR)
償還期間2030年5月2日(5年)
主幹事証券野村
大和
SBI
みずほ証
三菱UFJモルガン・スタンレー
SMBC日興

個人向け社債利回りランキング1位はソフトバンクグループ株式会社の「ソフトバンクグループ株式会社第65回無担保社債」で、利率は年3.34%と非常に高い水準です。

ソフトバンクグループ株式会社は、AIの進化と普及がもたらす市場拡大や新産業創出といった大きな機会を確実に捉えるため、戦略投資のほか、ソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じた投資を行う戦略的投資持株会社です。

2024年度(2025年3月期)の連結業績は、売上高7兆2,438億円、投資損益3兆7,011億円、純利益1兆1,533億円と、前年度比で1兆3,810億円増の4年ぶりの通期黒字となりました。

なお格付けについてはA(JCR)で「債務履行の確実性は高い」と評価をされています。

また主幹事証券は野村証券や大和証券、SBIなどの大手が連なり、信用力が高いことも分かりますね。

さらに利率が高いことからも競争率が高く、購入をすることが難しいと言われている銘柄ではありますが、5年満期と比較的中長期の運用となっており、他銘柄と比べても安定的・高利回りな運用が叶う銘柄となっています。

2位:SBIホールディングス株式会社第43回無担保社債(社債間限定同順位特約付)

SBIホールディングス公式サイト
引用:SBIホールディングス
項目詳細
発行体SBIホールディングス株式会社
銘柄SBIホールディングス株式会社第43回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
利率年1.885%
債券価格10万円以上、10万円単位
格付けA-(R&I)
償還期間2029年6月15日(4年)
主幹事証券日興
大和
SBI
野村
みずほ
岡三

個人向け社債利回りランキング2位はSBIホールディングス株式会社の「SBIホールディングス株式会社第43回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」で、利率は年1.885%です。

SBIホールディングスは、証券・銀行・保険・資産運用・PE投資・暗号資産・次世代事業を展開する総合金融グループです。

グループ全体で約5,442万件の顧客基盤を持ち、金融サービスを中心とした企業生態系を構築しています。

2025年3月期(2024年度)の収益は前期比19.3%増の1兆4,437億円で過去最高を更新し、金融サービス事業、資産運用事業、PE投資事業、暗号資産事業が過去最高業績を記録し、全体として大幅な増益となるなど順調です。

なお格付けについてはA-(R&I)で、A=「信用力は高く、部分的に優れた要素がある」一方でマイナス表示は下位格寄りの評価であることを示しています。

マイナス表示があることで、今後企業環境がどのように変化していくかは注意が必要となりますが、SBIホールディングスの2024年度の業績を見ると堅調な業績を示しています。

本社債については満期が4年となっており、現在の格付けA-(R&I)を考慮すると短期的なリスクは相対的に限定的と考えられるでしょう。

3位:東京建物株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド)

東京建物公式サイト
引用:東京建物
項目詳細
発行体東京建物株式会社
銘柄東京建物株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド)
利率年1.76%
債券価格10万円以上、10万円単位
格付けA(JCR)
償還期間2032年7月9日(7年)
主幹事証券SBI
みずほ
大和
日興

個人向け社債利回りランキング3位は東京建物株式会社の「東京建物株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド)」で、利率は年1.76%です。

東京建物は1896年創業の日本最古の総合不動産会社で、オフィスビル、住宅、商業施設開発やアセットサービス事業を展開する総合デベロッパーです。

2024年12月期(2024年度)は、分譲マンションの売上・粗利益が増加したこと等により増収増益。

政策保有株式の売却により特別利益が増加したことで、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に増益(前期比+46.1%)となりました。

営業収益・営業利益・事業利益・経常利益は過去最高を更新、親会社株主に帰属する当期純利益は9期連続で増益を達成するなど、好調な業績を維持しています。

格付けはA(JCR)で信用力が高いとされる水準。

利率も比較的高く、こちらも人気の高い個人向け社債となっています。

4位:楽天カード株式会社第10回無担保社債(社債間限定同順位特約付)

楽天カード公式サイト
引用:楽天カード
項目詳細
発行体楽天カード株式会社
銘柄楽天カード株式会社第10回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
利率年1.68%
債券価格10万円以上、10万円単位
格付けBBB+(R&I)
A-(JCR)
償還期間2026年6月26日(1年)
主幹事証券みずほ
大和
楽天
日興
野村
岡三
東海東京

個人向け社債利回りランキング4位は楽天カード株式会社の「楽天カード株式会社第10回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」で、利率は年1.68%です。

楽天カードは、楽天グループのフィンテック事業を支える中核として、主にクレジットカード事業を通じて、安心・安全で満足度の高い金融サービスを提供する会社です。

ニーズに合わせて豊富な種類のクレジットカードを発行し、法人・個人事業者向け事業、不動産事業、海外事業と多岐にわたる事業を展開しています。

2024年度の営業収益は3,367億円、経常利益は432億円を達成し、カード発行枚数は3,221万枚(2025年3月末)に達するなど、堅調な業績を維持しています。

ただし格付けはBBB+(R&I)・A-(JCR)とやや低め。

これは楽天カード株式会社は楽天グループ株式会社の子会社という立場にありますが、楽天カード自体の事業は堅調であっても親会社である楽天グループの財務状況、特に楽天モバイル事業の大幅な赤字とキャッシュ流出が続いていることが子会社である楽天カードの格付けにも影響を与えているのが現状です。

楽天カード自体の業績は順調で本社債の満期も1年と短いことを考慮すると、短期的なリスクは相対的に限定的と考えられるでしょう。

5位:株式会社JERA第31回無担保社債(社債間限定同順位特約付)

JERA公式サイト
引用:JERA
項目詳細
発行体株式会社JERA
銘柄株式会社JERA第31回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
利率年1.504%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けAA-(R&I)
AA-(JCR)
償還期間2030年6月25日(5年)
主幹事証券三菱
みずほ

個人向け社債利回りランキング5位は株式会社JERAの「株式会社JERA第31回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」で、利率は年1.504%です。

JERAは、燃料上流開発から発電・卸売まで一気通貫で手がける日本最大の火力発電事業者。

日本国内の火力発電容量の約4割を保有し、世界最大級のLNG取扱量を誇る総合エネルギー企業です。

2024年度決算は売上収益3兆3,559億円(前年比9.6%減)、当期利益1,839億円(同54.0%減)となりました。

減益の主因は期ずれ差益の減少や海外・再エネ発電事業の利益減によるものです。2025年度は当期利益2,300億円程度を見込むなど、業績回復を目指しています。

格付けについてはAA-(R&I)、AA-(JCR)ですが、JERAの親会社である東京電力「A-(R&I)」「A(JCR)」よりも高く、中部電力「AA-(R&I)」「AA(JCR)」と同等もしくは若干低い水準にあります。

これは合弁会社として独立した収益基盤を持ち、福島原発事故による負の影響から分離された事業体として評価されているためです。

※JERAは東京電力の完全子会社であるTEPCO Fuel & Powerと中部電力の50-50の合弁会社として2015年4月に設立されました。

これらのことから、満期5年という中長期商品であることを考慮しても、比較的安心した運用ができると考えられます。

6位:あかつき本社第49~50回無担保社債

あかつき本社公式サイト
引用:あかつき本社
項目詳細
発行体株式会社あかつき本社
銘柄・株式会社あかつき本社第 49 回無担保社債
・株式会社あかつき本社第 50 回無担保社債
・株式会社あかつき本社第 51 回無担保社債
利率年1.5%
債券価格100 万円
格付け
償還期間・49回:2026年4月24日(1年)
・50回:2026年5月22日(1年)
・51回:2026年6月19日(1年)
主幹事証券

個人向け社債利回りランキング6位は株式会社あかつき本社の「あかつき本社第49~50回無担保社債」の3銘柄で、利率は年1.5%です。

※株式会社あかつき本社無担保社債の第49回、第50回、第51回の利率が同じなため、6位タイとしてご紹介させていただきます。

あかつき本社は、証券事業(IFA・ウェルスマネジメント)と不動産事業(中古マンション買取再販・高齢者施設開発)を主軸とする金融サービス会社です。

2024年度(2025年3月期)の営業収益は前年比21.0%増の564億円、親会社株主利益は前年比3.7%増の26億円となり、証券・不動産両セグメントで増収増益を達成。

証券セグメントでは金融商品仲介サービス部門の預り資産が3,884億円、不動産セグメントでは中古マンション買取再販で販売戸数が大幅増加し業績を牽引しました。

ただし本社債は信用格付機関による格付けを取得していないため、客観的な信用リスクの見極めが困難な銘柄となりますので注意が必要です。

9位:株式会社大和証券グループ本社第47 回無担保社債(社債間限定同順位特約付)

大和証券グループ本社公式サイト
引用:大和証券グループ本社
項目詳細
発行体株式会社大和証券グループ本社
銘柄株式会社大和証券グループ本社第47 回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
利率年1.288%
債券価格100 万円
格付けA+(R&I)
A+(JCR)
償還期間2028年6月2日(3年)
主幹事証券大和

個人向け社債利回りランキング9位は株式会社大和証券グループ本社の「株式会社大和証券グループ本社第47 回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」で、利率は年1.288%です。

大和証券グループ本社は、ウェルスマネジメント、アセットマネジメント、グローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキングを主力事業とする総合金融持株会社です。

2024年度の連結経常利益は2,247億円と2005年度以来19年ぶりに2,000億円を突破し、前年度比28.7%の大幅増益を達成しました。

ウェルスマネジメント部門では総資産コンサルティングが奏功し、株式投信の純増額が過去最高の4,785億円を記録するなど好調な業績を示しました。

高水準の株主還元も継続し、通期配当は過去最高の56円、総還元性向は83.6%となり、株主重視の経営姿勢を鮮明にしています。

格付けもR&I、JCRともにA+と本ランキングの中では最も高く、信用度の高さがうかがえます。

その一方で利率は年1.288%と低く、資産価値の向上には効果を発揮しないでしょう。

「安全な資産の確保先」という意味合いでの利用が向いていますね。

10位:アイザワ証券グループ株式会社第6回無担保社債

アイザワ証券グループ公式サイト
引用:アイザワ証券グループ
項目詳細
発行体アイザワ証券グループ株式会社
銘柄アイザワ証券グループ株式会社第6回無担保社債
利率年1.25%
債券価格500万円
格付け
償還期間2026年4月22日(1年)
主幹事証券

個人向け社債利回りランキング10位はアイザワ証券グループ株式会社の「アイザワ証券グループ株式会社第6回無担保社債」で、利率は年1.25%です。

アイザワ証券グループは、証券事業(資産運用コンサルティング)を中核に、投資事業、運用事業を展開する金融グループ。

ストック商品(投資信託・ラップ商品)の積み上げによる預り資産連動型収益構造への転換を推進しています。

2025年3月期決算では営業収益が前年比8.5%増の205億円、営業利益が62.7%増の18億円と増収増益を達成しました。

投資事業が好調で、ストック商品の預り資産は過去最高の4,000億円を突破したものの、ROE8%目標は未達となりました。

株主還元強化の一環として、2025年3月期から2028年3月期までの間に総額200億円以上の株主還元を実施する方針を発表しています。

なお、本社債は信用格付機関による格付けを取得していないため、客観的な信用リスクの見極めが困難な銘柄となります。

利率も個人向け国債や銀行の定期預金と比べると高いですが、リスクの判断が困難な点や、最近では定期預金の金利も1.2%以上の商品も増えてきたことを考えると、個人的にはアイザワ証券グループの社債はあまりおすすめはできません。

以上が2025年1月~6月までに発行された個人向け社債のランキングでした。

ここからは、購入時に気を付けるべきポイント個人向け社債より高い配当利回りを狙える運用先「ヘッジファンド」についても解説していきます。

個人向け社債購入時に気をつけるべきポイント

個人向け社債利回りランキングを参考に投資を検討する際は、いくつかの注意点を理解しておく必要があります。

社債投資は定期預金よりも高い利回りが期待できる一方で、固有のリスクも存在するためです。

これらのポイントを事前に把握して、安全な投資判断を行いましょう。

個人向け社債は国債と比較してリスクが高い

個人向け社債は投資先として比較的低リスクとされていますが、国債と比べるとリスクは高くなります。

個人向け国債は国が発行する債券であり、元本保証もされているため安全性が非常に高いです。

一方で個人向け社債は企業が発行するため、発行企業が経営破綻した場合は元本割れするリスクがあります。

過去にはJALやウィルコムのように経営破綻により社債が元本割れした事例も存在します。

低リスクとはいえ、元本保証の国債などと比較するとリスクがある点は理解しておきましょう。

そのため、退職金などの老後資金で運用するのは慎重になった方が良いと言えます。

退職金のおすすめの預け先に関しては、下記の記事で解説しています。

ランキングはあくまで参考程度として活用する

個人向け社債利回りランキングを見て投資する際、ランキング上位だけで判断するのは危険です。

利率の高さのみに注目すると、企業の将来性や経営リスクを見落とす可能性があるためです。

また個人向け社債は発行額が限られており、高利回りの銘柄はすぐに完売することが多いです。

申込期間も最大で1〜2週間程度と短いため、投資信託のようにじっくり検討する時間がありません。

ランキングは投資判断の参考材料として活用し、企業の財務状況や格付けも総合的に判断することが大切です。

個人向け社債は長期運用を前提に考える

個人向け社債は短期間ではなく、数年以上の長期運用が基本となる投資商品です。

すぐに利益を得たい方には向きませんが、定期預金のようにじっくり資産を増やしたい方には適しています。

社債の銘柄によって満期までの年数は異なり、数年から10年以上と幅があります。

自分の投資スタイルに合わせて、短期で利益確定するか長期で運用するかを考えましょう。

満期日で選ぶのも一つの判断基準として有効です。

ヘッジファンドや投資信託などを活用してリスク分散がおすすめ

個人向け社債を購入する際は、リスク分散のために他の投資商品と組み合わせることをおすすめします。

例えばヘッジファンドや投資信託など異なる種類の投資先を併用することで、分散効果が高まりリスクを軽減できます。

個人向け社債は途中売却しない限り価格変動の影響を受けにくいため、比較的安全な運用商品です。

しかしコロナ禍のような世界経済に大きな影響を与える出来事が発生すると、企業の財政悪化リスクが高まることもあります。

このような予測不能なリスクに対応するため、ヘッジファンドや投資信託などへの分散投資が重要となるのです。

>>ヘッジファンドの詳しい解説はこちら

個人向け社債はインフレリスクを伴う

個人向け社債を購入する際の注意点として、インフレリスクが挙げられます。

インフレリスクとは、物価上昇により資産の実質的な価値が減少することを指します。

例えば毎年2%の物価上昇が続いた場合、投資した100万円を2%以上の利回りで運用できていなければ資産の実質価値が下がってしまいます。

社債は基本的に満期まで保有するのが一般的なため、利回りが2%未満でも運用を続けざるを得ません。

途中売却も可能ですが、その場合は元本割れのリスクが伴います

このような資金の動かしづらさも考慮した上で投資判断を行うことが大切でしょう。

資金500万円以上なら、ヘッジファンド投資を視野に入れよう

国内企業の個人向け社債の利率は高くても3〜4%程度で、ほとんどの場合で1%台です。

個人向け社債より利回りの高い海外債券への投資という選択肢もありますが、為替変動リスクや価格変動リスクなどを考慮すると安定した運用は難しいといえます。

500万円以上の投資資金があるのであれば、国内のヘッジファンドへの投資も検討してみてはいかがでしょうか。

ハイクアインターナショナル|日系企業融資で年利12%を実現

ハイクアインターナショナルは、関連会社への事業融資を通じて収益獲得を目指すファンドです。

投資家はハイクアへ社員権を購入する形で出資を行い、ハイクアが関連会社であるベトナム企業のサクコに事業融資を実施します。

項目詳細
年利12%(固定)
最低投資額500万円
運用手法新興国企業融資
配当頻度年4回(3%ずつ)
資料請求可能

融資を受けているサクコはハイクアに対して貸付金利息を支払い、その利息の一部が配当金として投資家に年12%配当される仕組みです。

一般的な個人向け社債の利回りが1〜2%程度、株式の配当利回りでも3〜4%程度といわれる中で年間12%の固定リターンが期待できます。

サクコはベトナムで2011年に設立され、日系ホテルや日本製品を販売するショップなどを展開中の大企業として成長しています。

安定した高利回りを求める投資家にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。

アクション合同会社|本格ヘッジファンド投資を500万円からスタート

アクション合同会社は2023年設立の新興ヘッジファンドです。

トレイダーズインベストメント株式会社の元代表取締役である古橋弘光氏が代表を務めています。

項目詳細
年利25.07%(2024年4月〜2025年3月)
最低投資額500万円
運用手法事業投資、バリュー株、ファクタリング、Web3事業
設立2023年
資料請求不可

2024年度は年利25.07%という驚異的な実績を残しており、投資家からの期待度も高いファンドです。

アクションは株式や債券のほか、Web3事業や事業投資、ファクタリングなど様々な対象に分散投資しています。

信頼性の高いヘッジファンドに投資したい人や、分散投資によるリスクヘッジをしたい人に向いている投資先といえます。

詳しい投資事例や今後の方針については無料の面談で聞くことができるため、まずは公式サイトから問い合わせてみることをおすすめします。

GFマネジメント|大型日本株投資で年利29%以上の実績がある

GFマネジメントは2023年設立の日本の新興ヘッジファンドです。

敏腕営業マンの田尻光太朗氏が設立し、モルガンスタンレー出身のエリート金融マンがファンドマネージャーを務めています。

項目詳細
平均年利29%(設立前の実績)
最低投資額1,000万円(500万円から相談可能)
運用手法大型日本株でポートフォリオを形成
5年成長率277%(設立前の実績)
運用レポート月1回発行

GFマネジメントの投資家募集は2023年からですが、ファンドマネージャーによる運用はそれ以前から始まっており平均年利29%という驚異的なパフォーマンスを発揮しています。

単純計算で1,000万円が3,770万円になる成長率となります。

ファンドマネージャーは世界ランキング上位の英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で修士号を取得し、UBS証券やモルガン・スタンレー証券での経験を持つ金融エリートです。

「株式投資が難しくて失敗した経験があり、ハードルを感じている」「運用を優秀なファンドマネージャーに任せたい」という方におすすめできる投資先です。

よくある質問

個人向け社債利回りランキングや社債投資に関してよくある質問と回答を紹介します。

よくある質問
  • 2025年に発行された個人向け社債にはどのようなものがありますか?
  • 個人向け社債の選び方と購入方法を教えてください。
  • 楽天証券で社債を購入する際のメリットはありますか?
  • 社債と個人向け国債の違いは何ですか?
  • ソフトバンクや三菱などの社債は資産運用としておすすめですか?
  • 社債投資のデメリットや注意点を教えてください。
  • 個人向け社債は元本が保証されていますか?

2025年に発行された個人向け社債にはどのようなものがありますか?

2025年に発行された個人向け社債は、本記事の「個人向け社債の高利回りランキング」の章で紹介した10銘柄(年1.25~3.34%)の他に、以下の銘柄がありました。

  • 西日本旅客鉄道株式会社第86回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(利率:年0.79%)
  • 東北電力株式会社第575回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(利率:年1.17%)

CAPITAL EYE日本証券業協会に掲載
※債券価格が500万円以下

>>個人向け社債の高利回りランキングをもう一度チェック

個人向け社債の選び方と購入方法を教えてください。

個人向け社債を選ぶ際は利回り・格付け・満期日・発行企業の信頼性を総合的に判断しましょう。

購入は証券会社を通じて行い、募集期間中に申し込む必要があります。

楽天証券で社債を購入する際のメリットはありますか?

楽天証券では手数料が比較的安く、オンラインで簡単に申し込める利便性があります。

ただし取り扱い銘柄は証券会社により異なるため、複数社で比較検討することが大切です。

個人向け社債と個人向け国債の違いは何ですか?

個人向け社債は企業が発行し利回りが高い一方でリスクがあり、個人向け国債は国が発行し元本保証されています。

安全性を重視するなら個人向け国債、利率を重視するなら個人向け社債が適しているでしょう。

ソフトバンクグループといった大手企業の社債は資産運用としておすすめですか?

ソフトバンクグループといった大手企業の社債は格付けが高く、比較的安全な投資先といえます。

ただし投資判断は個々の財務状況や投資目的により異なるため、十分な検討が必要です。

社債投資のデメリットや注意点を教えてください。

社債投資の主なデメリットは発行企業の倒産リスク、インフレリスク、流動性の低さです。

途中売却時の価格変動リスクや、利回りランキングのみでの判断も注意が必要でしょう。

社債のリスクを踏まえ、資金は様々な資産クラスに分散することをおすすめします。

金(ゴールド)もその選択肢の1つです。

下記の記事で詳しく解説していますので、金投資でポートフォリオの分散性を高めたい方は参考にしてみてください。

個人向け社債は元本が保証されていますか?

個人向け社債は元本保証ではありません。

発行企業が経営破綻した場合や、償還前に売却する場合は元本割れのリスクがあります。

元本保証を希望する場合は個人向け国債や定期預金を検討することをおすすめします。

まとめ

この記事では2025年最新の個人向け社債利回りランキングを詳しく紹介しました。

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順位銘柄名利率債券金額年限(満期)
1ソフトバンクグループ株式会社第65回無担保社債3.34%100万円5年
2SBIホールディングス株式会社第43回無担保社債(社債間限定同順位特約付)1.885%10万円4年
3東京建物株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド)1.76%10万円7年
4楽天カード株式会社第10回無担保社債(社債間限定同順位特約付)1.68%10万円1年
5株式会社JERA第31回無担保社債(社債間限定同順位特約付)1.504%100万円5年
6株式会社あかつき本社第 49 回無担保社債1.5%100万円1年
6株式会社あかつき本社第 50 回無担保社債1.5%100万円1年
6株式会社あかつき本社第 51 回無担保社債1.5%100万円1年
9株式会社大和証券グループ本社第47 回無担保社債(社債間限定同順位特約付)1.288%100万円3年
10アイザワ証券グループ株式会社第6回無担保社債1.25%500万円1年

個人向け社債は定期預金よりも高い利回りが期待できる一方で、元本保証の個人向け国債と比べてリスクが高く長期運用が基本となる投資商品です。

年に複数回発行する企業も多いため、気になる企業があれば社債発行のタイミングをチェックしてみることをおすすめします。

個人向け社債より高利回りの投資先を検討している場合は、当記事で紹介したヘッジファンドも選択肢の一つでしょう。

プライベートデットの「ハイクアインターナショナル」では年間12%(固定)のリターンを実現しています。

またヘッジファンドの「アクション」では年間15%以上のリターン獲得を目標としています。

そして「GFマネジメント」では2018~2023年の実績となりますが、年平均29%のリターンを記録しています。

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