「1,000万円をどこに預けるのがベストなの?」
「少しでも金利の高い銀行に預けたいけど、どこがいいかわからない」
大切な1,000万円をどこに預けるか、迷っていませんか?
1000万円を銀行の定期預金に預けると、年間で最大1%ほどの利息が受け取れます。
ただし、銀行の定期預金で資産を増やすことは難しいです。
1000万円から資産を増やすには、定期預金の他にも資産運用に分散投資していく必要があるでしょう。
この記事では、1,000万円を預ける際におすすめの銀行を金利ランキングや、高利回りが期待できる資産運用まで幅広く解説していきます。
1,000万円以上の貯金がある人はどれぐらい?現状を解説
1,000万円という金額を聞くと、多くの方が「そんな大金、自分には縁がない」と感じるかもしれません。
しかし実際のところ、日本にはどれくらいの人が1,000万円以上の貯金を持っているのでしょうか。
ここでは年齢別・年収別のデータから、1,000万円以上を保有する人の実態を見ていきましょう。
年齢別でみる1,000万円以上保有している人の割合
金融広報中央委員会の調査によると、年齢が上がるにつれて1,000万円以上の貯金を持つ人の割合は増加していきます。
20代では約2%程度ですが、60代になると約40%の人が1,000万円以上の金融資産を保有しているのです。
年代 | 1,000万円以上保有者の割合 |
---|---|
20代 | 約2.9% |
30代 | 約24.88% |
40代 | 約28.6% |
50代 | 約36.7% |
60代 | 約51.4% |
70% | 約53.6% |
30代から40代にかけて保有率が大きく上昇するのは、収入の安定や資産形成への意識の高まりが影響していると考えられます。
また、若い世代でも早期から計画的な貯蓄を始めることで、将来的に1,000万円の資産形成は十分可能といえるでしょう。
年収別で見る1,000万円以上保有している人の割合
年収と貯金額には当然ながら相関関係があります。
1,000万円以上を保有している人の割合は、年収300万円未満の世帯では約5%程度。
年収1,000万円以上の世帯では約65%が1,000万円以上の貯金を保有しています。
年収 | 1,000万円以上保有者の割合 |
---|---|
300万円未満 | 約5% |
300~500万円 | 約15% |
500~750万円 | 約30% |
750~1,000万円 | 約45% |
1,000万円以上 | 約65% |
ただし年収が低めでも、生活費を見直して着実に貯蓄を続ければ、1,000万円の達成は不可能ではありません。
大切なのは収入に見合った生活設計と、継続的な貯蓄習慣を身につけることです。
貯金1,000万円があれば本当に安心できる?
1,000万円という金額は確かに大きな資産ですが、インフレの影響を考えると必ずしも安心とはいえません。
日本の物価上昇率が年2%で推移した場合、10年後には同じ1,000万円でも購買力は約820万円相当まで目減りしてしまいます。
- 老後の生活費:夫婦で月25万円×20年=6,000万円
- 医療・介護費用:予期せぬ出費に備えて500~1,000万円
- 住宅のリフォーム費用:300~500万円
このように将来必要となる資金を考えると、1,000万円の貯金だけでは老後資金として十分とはいえないのが現実です。
そのため預金だけでなく、インフレに強い資産運用も組み合わせて、効率的に資産を増やしていく必要があるでしょう。
1,000万円を預けるならここ!定期預金金利TOP10【2025年最新】
大切な1,000万円を預けるなら、少しでも有利な金利の銀行を選びたいですよね。
2025年最新の定期預金金利ランキングをもとに、各銀行の特徴や条件を詳しく見ていきましょう。
銀行名 | 定期預金金利(1年) |
---|---|
1位:オリックス銀行 | 1.2% |
2位:香川銀行 | 1.0% |
2位:徳島大正銀行 | 1.0% |
3位:SBI新生銀行 | 0.85% |
3位:愛媛銀行 | 0.85% |
4位:東京スター銀行 | 0.7% |
5位:あおぞら銀行 | 0.65% |
6位:SBJ銀行 | 0.6% |
7位:岡崎信用金庫 | 0.55% |
8位:静岡銀行 | 0.275% |
なお、金利は変動する可能性があるため、実際に預ける際は各銀行の公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
ランキン1位:オリックス銀行

1000万円の預け先ランキングの1つ目の金融機関は、オリックス銀行です。
オリックス銀行は、最大年1.5%の金利で預入期間によって金利が異なります。
100万円から1,000万円まで同じ金利が適用され、預入金額による差がないのが特徴です。
商品名 | eダイレクト定期預金 |
---|---|
金利 (税引前) | 6ヶ月:年1.0% 1年:年1.2% 5年:年1.5% |
預入期間 | 1年 |
預入金額 | 100万円~1,000万円 |
対象者 | eダイレクト預金口座新規開設者 (国内居住者のみ) |
なお、インターネット専用の商品で通帳や取引明細の発行はないので、注意しましょう。
ランキング2位:香川銀行

1000万円の預け先ランキングの2つ目の金融機関は、香川銀行です。
香川銀行のセルフうどん支店では、年1.00%の金利が適用されます。
「超金利トッピング定期預金」という商品名で、10万円から100万円を上限として預け入れ可能です。
商品名 | 超金利トッピング定期預金 |
---|---|
金利 (税引前) | 1.00% |
預入期間 | 1年 |
預入金額 | 10万円以上100万円まで |
対象者 | セルフうどん支店セルフ総合口座保有者 |
預入上限が100万円と少額なので、まとまった資金の運用には複数の銀行との併用が必要でしょう。
また、本支店窓口やATMでの申し込みはできず、インターネット専用商品となっています。
ランキング2位:徳島大正銀行

1000万円の預け先ランキングの3つ目の金融機関は、徳島大正銀行です。
徳島大正銀行のとくぎんネット支店では、年1.00%の定期預金を取り扱っています。
「スーパーとくとく定期預金」という商品名で、10万円から100万円までという預入制限があります。
商品名 | スーパーとくとく定期預金 |
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金利 (税引前) | 1.00% |
預入期間 | 1年 |
預入金額 | 10万円以上100万円まで |
対象者 | とくぎんネット支店総合口座を保有する方 |
通帳や証書の発行がなく、ネット支店ならではの効率的な運用が可能です。
本支店窓口やATMでは取引できないため、インターネットバンキングの利用が前提となります。
ランキング3位:SBI新生銀行

1000万円の預け先ランキングの4つ目の金融機関は、SBI新生銀行です。
SBI新生銀行では、最大で年1.30%の高金利の定期預金を提供しています。
最大金利の「スタートアップ円定期預金」は、インターネットなら30万円から、店頭では500万円から預け入れ可能です。
商品名 | スタートアップ円定期預金 |
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金利 (税引前) | 最大1.30% |
預入期間 | 〜5年 |
最低預入金額 | インターネット:30万円以上 店頭:300万円以上 |
対象者 | 商品によって異なる |
最大金利が1.3%の商品は、口座開設月を含む3ヵ月目の末日までの預け入れが対象となります。
なお、期間限定のキャンペーン金利なので、早めの検討をする必要があるでしょう。
ランキング3位:愛媛銀行

1000万円の預け先ランキングの5つ目の金融機関は、愛媛銀行です。
愛媛銀行の四国八十八カ所支店では、最大で年1.00%の定期預金を取り扱っています。
1.00%の年率は新規口座開設限定で、100万円以上1,000万円を上限に預け入れができます。
商品名 | 新規口座開設限定定期預金 |
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金利 (税引前) | 0.25〜1% |
預入期間 | 3ヵ月:年1% 1年:年0.85% |
預入金額 | 100万円以上1,000万円以下 |
対象者 | 四国八十八カ所支店で新規口座を開設した個人 |
過去に同支店と取引があった方は対象外となる点に注意しましょう。
ランキング4位:東京スター銀行

1000万円の預け先ランキングの6つ目の金融機関は、東京スター銀行です。
東京スター銀行は、50万円以上を1年間預けることで、定期預金金利が0.7%で預けられます。
商品名 | スターワン円定期預金(インターネット限定) |
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金利 (税引前) | 0.7% |
預入期間 | 1年 |
最低預入金額 | 50万円以上 |
対象者 | スターワン口座を新規開設した国内居住の個人 |
ただし口座開設日から翌々月末までに申込が必要など、いくつか条件があります。
中途解約時は0.02%の利率が適用されるため、満期まで預けられる資金での運用がおすすめです。
ランキング5位:あおぞら銀行

1000万円の預け先ランキングの7つ目の金融機関は、あおぞら銀行です。
あおぞら銀行の定期預金「BANK The 定期」は最大年0.95%の金利を提供しています。
50万円以上から預け入れでき、上限金額の設定はありません。
商品名 | BANK The 定期 |
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金利 (税引前) | 6ヶ月:0.55% 1年:0.65% 2年:0.75% 3年:0.85% 5年:0.95% |
預入期間 | 1年〜5年 |
最低預入金額 | 50万円以上 |
中途解約時の利率 | 年0.1% (税引前) |
インターネット専用商品で、店舗での取り扱いはありません。
金利は上位行と比べるとやや見劣りしますが、信頼性の高い都市銀行での運用を希望する方には選択肢となるでしょう。
ランキン6位:SBJ銀行

1000万円の預け先ランキングの8つ目の金融機関は、SBJ銀行です。
SBJ銀行では、預入期間によって年率が変わる「ミリオくん」という100万円が上限の定期預金商品を提供しています。
商品名 | ミリオくん (100万円上限定期預金) |
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金利 (税引前) | 1年:0.6% 2年:0.625% 3年:0.65% 5年:0.75% 7年:1.10% 10年:1.35% |
預入期間 | 1年〜10年 |
預入金額 | 1円以上100万円まで |
対象者 | 日本国内に居住の18歳以上の個人 |
インターネット専用版と通常版があり、どちらも一人一口座までという制限があります。
少額から始められるのがメリットですが、1,000万円を預けるには他の銀行と組み合わせる必要があるでしょう。
ランキン7位:岡崎信用金庫

1000万円の預け先ランキングの9つ目の金融機関は、岡崎信用金庫です。
岡崎信用金庫は年0.55%の金利で定期預金を提供しています。
「2025夏のキャンペーン定期預金 (インターネット支店専用)」として、記念キャンペーンの一環で実施されています。
商品名 | 2025夏のキャンペーン定期預金 (インターネット支店専用) |
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金利 (税引前) | 0.55% |
預入期間 | 1年 |
最低預入金額 | 10万円以上 |
対象者 | おかしんインターネット支店の口座保有者 |
信用金庫ならではの地域密着型サービスが特徴です。
募集状況によっては事前告知のうえで終了する可能性もあるため、早めの検討が必要でしょう。
ランキング8位:静岡銀行

1000万円の預け先ランキングの10つ目の金融機関は、静岡銀行です。
静岡銀行では、年0.6%という比較的高い金利を設定しています。
「ウルトラ金利キャンペーン」の自由金利型定期預金 (M型)で、10万円以上から預け入れができます。
商品名 | 自由金利型定期預金 (M型) |
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金利 (税引前) | 最大0.5% |
預入期間 | 1年〜10年 |
最低預入金額 | 10万円以上 |
対象者 | 満18歳以上の個人 |
上限金額の設定がないため、1,000万円をまとめて預けることも可能です。
マル優 (少額貯蓄非課税制度) の取り扱いもあるので、該当する方は活用を検討してみましょう
定期預金の選び方と効果的な活用方法
定期預金を選ぶときは金利だけでなく様々な条件を比較して、1,000万円の預け先を決めるのが大切です。
ここでは失敗しない定期預金の選び方と、より効果的に活用するコツを紹介していきます。
預入期間と中途解約の条件を事前に確認する
定期預金は原則として満期まで引き出せない商品です。
もし途中で解約する場合は、当初の約定金利より大幅に低い中途解約利率が適用されてしまいます。
確認すべき項目 | チェックポイント |
---|---|
預入期間 | 1年、3年、5年など自分の資金計画に合っているか |
中途解約利率 | 普通預金金利程度 (0.001~0.02%) になることが多い |
解約手続き | 店頭のみか、ネットでも可能か |
解約時の受取方法 | 即日受取か、数日かかるか |
たとえば年利1%の定期預金でも、中途解約すると0.02%程度の利率になることがあります。
1000万円などのまとまった金額を預けたい時には、急な出費に備えた金額も確保してからにしましょう。
1〜5年間手をつけない資金を預金に回す
定期預金に預けるお金は、少なくとも預入期間中は使わない余裕資金であることが重要です。
資金の性質によって、次のような使い分けをおすすめします。
資金の種類 | 期間の目安 | 適した預け先 |
---|---|---|
生活費・緊急資金 | すぐに使う | 普通預金 |
半年~1年後の予定資金 | 短期 | 3ヵ月~6ヵ月定期 |
住宅購入の頭金など | 中期 (1~5年) | 1年~3年定期 |
老後資金など | 長期 (5年以上) | 5年定期や資産運用も検討 |
普通預金の金利は0.001~0.02%程度ですが、定期預金なら0.1~1%の金利が期待できます。
使う予定のない資金は積極的に定期預金へ振り分けることで、効率的な資産形成が可能になるでしょう。
ただし、短い期間でも高い利回りの資産運用したいなら、プライベートデットファンドがおすすめです。
プライベートデットファンドについては、後述する「プライベートデットファンド|年10%以上」をご覧ください。
キャンペーンを効果的に活用する
多くの銀行では新規口座開設者向けに、通常より高い特別金利キャンペーンを実施しています。
キャンペーンを上手に活用すれば、メガバンクの100倍以上の金利で運用することも可能です。
よくあるキャンペーンは以下のとおりです。
キャンペーン名 | 内容 |
---|---|
新規口座開設キャンペーン | 初回限定で高金利適用 |
期間限定キャンペーン | 夏や冬のボーナス時期に多い |
記念キャンペーン | 銀行の周年記念などで実施 |
退職金専用定期 | 退職金受け取りから一定期間内のみ利用可能 |
ただしキャンペーン金利には適用期間や預入上限額などの条件があります。
期間終了後は通常金利に戻るケースが多いため、満期後の運用先も事前に検討しておくとよいでしょう。
金利別に見る定期預金シミュレーション!1,000万円はどこが得?
1,000万円を預けた場合、金利の違いでどれくらい受取額が変わるのでしょうか。
実際の数字でシミュレーションすることで、金利選びの重要性がより明確になります。
ここでは金利1%、0.5%、0.1%の3パターンで、10年間預けた場合の利息を比較してみましょう。
1,000万円を金利1%で預けた場合
金利1%で1,000万円を預けると、10年後には約1,080万円(税引後)になります。
年間で約8万円の利息が得られる計算です。
預入期間 | 満期時の受取総額 | 税引後利息 |
---|---|---|
1年 | 10,079,685円 | 79,685円 |
3年 | 10,239,054円 | 239,054円 |
5年 | 10,398,425円 | 398,425円 |
10年 | 10,796,850円 | 796,850円 |
現在の定期預金では最高水準の金利ですが、それでも10年で約80万円の増加にとどまります。
物価上昇を考慮すると、実質的な資産価値の維持は難しいかもしれません。
1000万円を高利回りで運用したい方は、後述する「インフレ対策に!おすすめの資産運用12選を徹底比較」をご覧ください。
1,000万円を金利0.5%で預けた場合
金利0.5%の場合、10年後の受取総額は約1,040万円(税引後)となります。
多くの地方銀行やネット銀行で提供されている標準的な金利水準です。
預入期間 | 満期時の受取総額 | 税引後利息 |
---|---|---|
1年 | 10,039,842円 | 39,842円 |
3年 | 10,119,527円 | 119,527円 |
5年 | 10,199,212円 | 199,212円 |
10年 | 10,398,425円 | 398,425円 |
金利1%と比較すると、10年間で約40万円もの差が生じています。
わずか0.5%の金利差でも、長期間では大きな違いになることがわかりますね。
1,000万円を金利0.1%で預けた場合
メガバンクの普通預金に近い金利0.1%では、10年後でも約1,008万円 (税引後) にしかなりません。
増加額はわずか8万円程度で、インフレを考えると実質的にはマイナスといえるでしょう。
預入期間 | 満期時の受取総額 | 税引後利息 |
---|---|---|
1年 | 10,007,968円 | 7,968円 |
3年 | 10,023,905円 | 23,905円 |
5年 | 10,039,842円 | 39,842円 |
10年 | 10,079,685円 | 79,685円 |
この金利水準では、資産を守ることすら困難な状況です。
少しでも高い金利の定期預金を探すか、他の運用方法も検討する必要があるでしょう。
1,000万円をどこに預けるか決める前に確認すべきこと5つ
高金利の定期預金を見つけても、すぐに飛びつくのは禁物です。
1,000万円という大きな資産をどこに預けるかを判断する前に、必ず確認しておくべき重要なポイントがあります。
ここでは預金のメリットだけでなく、デメリットや注意点もしっかり理解しておきましょう。
契約期間中は定期預金の引き出しができない
1000万円の定期預金のデメリットの1つ目は、契約の満期まで原則として引き出しができないことです。
そのため、急にお金が必要になっても、簡単には使えません。
- 中途解約すると当初の約定金利は適用されない
- 普通預金並みの低い金利 (0.001~0.02%程度) になる
- 解約手続きに時間がかかる場合がある
たとえば年利1%の定期預金でも、1年未満で解約すると0.02%程度の利率になってしまいます。
定期預金を引き出さないように、緊急時の資金は別途普通預金に確保しておくことが大切です。
預金は投資信託などと比べると安全だが増えにくい
預金は元本保証があるため安全性は高いものの、リターンは他の運用商品と比べて圧倒的に低いのが現実です。
1,000万円を10年間運用した場合の比較を見てみましょう。
運用方法 | 期待利回り | 10年後の予想金額 |
---|---|---|
定期預金 | 0.1~1% | 約1,010~1,080万円 |
投資信託 | 3~5% | 約1,340~1,630万円 |
ヘッジファンド | 10%以上 | 約2,590万円以上 |
安全性を重視するあまり、資産を増やすチャンスを逃している可能性があります。
リスクとリターンのバランスを考えて、資産の一部は他の運用方法も検討すべきでしょう。
預金はインフレに弱い
日本でも物価上昇が続いており、預金だけでは実質的な資産価値が目減りしてしまいます。
年2%のインフレが10年続いた場合、1,000万円の実質的な価値は約820万円まで下がってしまうのです。
仮に、預金金利が0.5%でも、インフレ率が2%なら実質的には年1.5%ずつ資産が減っていることになります。
インフレ対策として、株式や不動産投資信託など、物価上昇に強い資産も組み入れる必要があります。
元本1,000万円を超えるとペイオフの対象外になる
預金保険制度 (ペイオフ)では、1金融機関あたり元本1,000万円とその利息までしか保護されません。
もし銀行が破綻した場合、預けた1,000万円を超える部分は戻ってこない可能性があります。
1,000万円以上の資産がある場合は、複数の金融機関に分散して預けることが重要です。
ただし口座管理の手間が増えるため、どこに預けるかは分散して考えましょう。
使う資金と貯める資金が混在してしまう
預金口座にまとまったお金があると、つい使ってしまいたくなる誘惑に駆られることがあります。
特に普通預金に1,000万円を置いておくと、資金の目的が曖昧になりがちです。
そのため、目的別に口座を分けたり、定期預金で使えないようにしたりする工夫が必要です。
また資産運用商品を活用することで、簡単に使えない仕組みを作ることもできるでしょう。
1,000万円を超えたら実践すべき資産管理方法
1,000万円という節目を超えたら、今までとは違った資産管理が必要になります。
ただ貯めるだけでなく、目的を明確にして計画的に管理することで、より効果的な資産形成が可能になるでしょう。
ここでは実践的な資産管理の方法を3つのステップで解説していきます。
お金の使い道を明確に分類する
まず大切なのは、1,000万円をどのように使うか目的別に分類することです。
漠然と「貯金」として持っているだけでは、効率的な資産管理はできません。
以下のような項目で、資産の使い道を分類しましょう。
資金の分類 | 目的 | 推奨割合 |
---|---|---|
生活防衛資金 | 病気や失業などの緊急時用 | 生活費の6ヵ月~1年分 |
近い将来の資金 | 3年以内の大きな買い物用 | 必要額を積算 |
教育資金 | 子供の学費など | 必要時期から逆算 |
老後資金 | リタイア後の生活費 | 残りすべて |
それぞれの資金には使う時期が異なるため、運用方法も変えていく必要があります。
目的が明確になれば、無駄遣いも防げますし、計画的な資産形成が可能になるでしょう。
目的別に預金口座を分散させる
資金の目的が決まったら、それぞれ別の口座で管理することをおすすめします。
1つの口座にすべてを入れておくと、どれがどの目的の資金か分からなくなってしまいます。
おすすめの口座の仕分け方は以下のとおりです。
生活費口座 | 普通預金で日常的に使う |
---|---|
緊急資金口座 | 普通預金でいるでも引き出せる状態にする |
教育資金口座 | 定期預金で確実に貯める |
老後資金口座 | 一部は運用商品も検討 |
また、ペイオフ対策として1,000万円を超える場合は複数の金融機関に分散することも重要です。
口座管理アプリなどを活用すれば、複数口座でも一元管理できて便利でしょう。
使う時期と目的に応じた資産運用を実施する
資金の使用時期によって、適切な運用方法は大きく変わります。
すぐに使う予定のお金を高リスクな商品で運用するのは避けるべきです。
使用時期 | 適した運用方法 | 期待リターン |
---|---|---|
1年以内 | 普通預金、短期定期預金 | 0.001~0.5% |
1~5年 | 定期預金、個人向け国債 | 0.1~1% |
5~10年 | 債券、バランス型投資信託 | 2~5% |
10年以上 | 株式、ヘッジファンド | 5~10%以上 |
長期で使わない資金は、インフレに負けないよう積極に高リターンが得られる運用を検討しましょう。
特に老後資金は20年以上先の話なので、リスクを取ってでも高いリターンを狙うべきです。
インフレ対策に!おすすめの資産運用12選を徹底比較
銀行預金以外の具体的な資産運用の選択肢を見ていきましょう。
リスクとリターンのバランスを考えながら、自分に合った運用方法を選ぶことが大切です。
ここでは初心者でも始めやすい商品から、本格的な運用商品まで12種類を比較していきます。
プライベートデットファンド|年10%以上
プライベートデットファンドは、企業への融資で年10%以上の固定配当を狙える運用方法です。
投資家から集めた資金を成長企業に貸し付け、その利息を配当として受け取る仕組みになっています。
期待利回り | 年10~12% (固定) |
---|---|
最低投資額 | 500万円~ |
メリット | ・市場の影響を受けにくい ・安定した配当 |
デメリット | ・流動性が低い ・情報が少ない |
株式市場の変動に左右されず、安定的な収益が期待できるのが最大の魅力です。
中でも、おすすめなのがハイクア・インターナショナルです。
ハイクア・インターナショナル

運用会社 | 合同会社 ハイクア・インターナショナル |
---|---|
設立 | 2023年 |
本社所在地 | 日本(大阪) |
主な投資対象 | SAKUKO VIETNAM (ベトナム企業) |
主な投資戦略 | 事業融資 |
年間期待利回り | 年利12% |
最低投資金額 | 500万円 |
運用の相談 | 資料請求・面談 |
公式サイト | ハイクア・インターナショナル |
ハイクアインターナショナルは、親会社であるSAKUKO VIETNAM(以下、SAKUKO)への融資により収益を上げています。
なお、SAKUKOは大阪からベトナムに進出した企業で、日本製品販売店やスイーツ店、ホテルを多数展開しており、会長はハイクア社の代表でもある梁秀徹氏。日本メディアにもたびたび取り上げられる企業です。
ハイクア社はSAKUKOへ融資を行い、その貸付利息によって投資家へ年間12%の収益を分配しています。12%の利益は、3カ月ごと3%ずつ配当として支払われています。
- 投資対象・戦略は成長著しいベトナムの企業である「SAKUKO VIETNAM」への事業融資
- 「SAKUKO VIETNAM」はベトナムUPCoM市場に上場予定の成長企業
- 事業融資であるため「SAKUKO VIETNAM」からの貸付利息として年利12%の配当を受け取れる
- 500万円から出資が可能
- 事業の透明性が高い
- 出資前は資料請求や面談、出資後は事業報告会で詳しい話が聞ける
また、最低投資金額が500万円からなので、定期預金の他の資産運用先として人気があります。
なお、専門のファンドマネージャーと相談して、実際の資産運用の戦略を立ててみましょう!
ハイクア・インターナショナルについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ヘッジファンド|年10%以上
ヘッジファンドは、プロのファンドマネージャーが様々な手法で年10%以上のリターンを目指す運用商品です。
相場の上昇局面だけでなく、下落局面でも利益を狙える点が特徴的です。
期待利回り | 年10~20%以上 |
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最低投資額 | 500~1,000万円 |
メリット | ・高リターンが期待できる ・プロに任せられる |
デメリット | ・元本割れリスクあり ・手数料が高め |
年によっては元本割れする年もあるので、長期運用で高いリターンを狙いたい方におすすめです。
国内のヘッジファンドでおすすめの会社は以下のとおりです。
アクション

運用会社 | Action合同会社 |
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設立 | 2023年 |
本社所在地 | 日本(東京) |
主な投資対象 | 日本株・事業投資・Web3事業・ファクタリングなど |
主な投資戦略 | ・株式の成長投資戦略 ・エンゲージメント、アクティビスト投資戦略 ・ポートフォリオ投資戦略 |
利回り | 25.07%(2024年度実績) |
最低投資金額 | 500万円 |
運用の相談 | 面談 |
公式サイト | アクション |
アクションは、事業への直接投資やESGファンドへの投資などで資金を運用するヘッジファンドです。
ある程度利益の見込みの立つ事業へ直接投資することで、大崩れしない安定的なポートフォリオを構築しています。
さらに、2024年度には運用成績として25.07%を達成しており、リターンの少ない銀行預金と分散投資が良いでしょう。
- 2023年設立の新進気鋭のヘッジファンド会社
- トレイダーズホールディングス株式会社の元取締役 古橋 弘光氏が代表 兼 運用責任者を務める
- 2024年度の運用実績は年利25.07%(運用期間2024年4月〜2025年3月)
- 事業を含むさまざまな対象に分散投資
- 下落耐性がある
- バリュー株の銘柄に対してアクティビストとしての活動も実施
- 堅実かつ動きのある運用ができる
なお、アクションは500万円から投資可能で個人投資家も出資可能ですが、投資するにはファンドの概要説明を受ける必要があります。
公式サイトから無料面談の申し込みができるので、気になる方は一度話を聞いてみてはいかがでしょうか。
GFマネジメント

運用会社 | GF Management合同会社 |
---|---|
設立 | 2023年 |
本社所在地 | 日本(東京) |
主な投資対象 | 大型日本株 |
主な投資戦略 | 大型日本株への中期・長期投資 |
年間期待 利回り | 年平均29% (設立前の実績) |
最低投資金額 | 1000万円 ※500万円~相談可 |
運用の相談 | 面談 |
公式サイト | GFマネジメント |
GFマネジメントは、ザ・金融エリートなファンドマネージャーが運用を担当するヘッジファンドです。
運用戦略は、「J-Prime戦略」という運用手法で日本の大型株でポートフォリオを組む手法になります。
2018年独立後の運用成績は年平均29%の利回りで、合計277%の結果を出しています。
マイナスが出る年もあるため、長期的に投資することを前提に検討してください。
リスクの少ない商品と組み合わせて、バランスの良いポートフォリオを組みましょう。
- 2023年設立の新進気鋭のヘッジファンド会社
- モルガン・スタンレー出身のファンドマネージャーが運用
- 年平均利回り29%(設立前)
- 過去5年間で277%の運用実績(設立前)
- J-Prime(日本プライム株式)戦略を実践
- ドローダウン(最大損失)の幅が小さい
- 中期~長期運用したい投資家におすすめ
興味のある方は、まずは公式サイトの問い合わせフォームから面談申し込みをしてみてはいかがでしょうか。
債券|年0.1~4%
債券は国や企業が発行する借用証書のようなもので、満期まで保有すれば元本と利息が受け取れる商品です。
日本国債なら元本保証があるため、安全性を重視する方に人気があります。
期待利回り | 国債:0.1~0.5%、社債:0.5~4% |
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最低投資額 | 1万円~ (個人向け国債) |
メリット | ・元本保証 (国債) ・定期的な利息収入 |
デメリット | ・金利上昇時に価格下落 ・低リターン |
預金よりは高い利回りが期待できますが、インフレ率を上回るのは難しいかもしれません。
安全資産として、ポートフォリオの一部に組み入れる使い方が一般的です。
投資信託|年3~5%
投資信託は、少額から分散投資ができる初心者向けの商品です。
プロの運用会社が複数の株式や債券に投資してくれるため、手間がかかりません。
期待利回り | 年3~5% (インデックス型) |
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最低投資額 | 100円~ |
メリット | ・少額から始められる ・分散投資が簡単 |
デメリット | ・手数料がかかる ・元本保証なし |
また、NISAを活用すれば運用益が非課税になるため、さらに有利に運用できます。
長期的に見れば預金より高いリターンが期待できるので、資産形成の第一歩としておすすめです。
株式投資|年3~4% (配当利回り)
株式投資は企業の株を購入することで、配当金と値上がり益の両方を狙える投資方法です。
日本の優良企業なら年3~4%の配当利回りも珍しくありません。
期待利回り | 配当:年3~4%、値上がり益:変動 |
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最低投資額 | 数万円~ (銘柄による) |
メリット | ・株主優待がもらえる ・大きな値上がり益も |
デメリット | ・価格変動が大きい ・企業分析が必要 |
なお、個別株は値動きが激しいため、初心者は優良企業の長期保有から始めるとよいでしょう。
REIT(リート)・不動産投資信託|年2~6%
REITは不動産に投資する投資信託で、少額から不動産投資の恩恵を受けられる商品です。
オフィスビルや商業施設、住宅などの家賃収入が分配金として還元されます。
期待利回り | 配当:年2~6% |
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最低投資額 | 数万円~ |
メリット | ・安定した分配金 ・インフレに強い |
デメリット | ・不動産市況の影響を受ける |
REITへの投資は、実物不動産より流動性が高く、管理の手間もかからないのが魅力です。
金投資(ゴールド)|直近20年で約700% (8倍)
金は「有事の金」といわれるように、経済不安やインフレに強い資産として知られています。
過去20年で価格が約8倍になるなど、長期的には大きな上昇を見せています。
なお、金の投資の種類は以下の3種類があります。
- 純金積立:月1,000円から始められる
- 金ETF:証券取引所で売買可能
- 金地金:現物を保有できる
ただし配当や利息は付かないため、値上がり益のみを狙う投資となります。
暗号資産|値動きが激しく予測が難しい
ビットコインなどの暗号資産は、短期間で大きな利益を狙える可能性がある一方、リスクも極めて高い商品です。
1日で10%以上動くことも珍しくなく、初心者には扱いが難しいでしょう。
ビットコインの特徴は以下のとおりです。
- 24時間365日取引可能
- 少額から投資できる
- 価格変動が激しくハイリスク
- 税率が最大55%と高い
余裕資金の一部で挑戦する程度に留めておくのが賢明です。
NISA|非課税で運用可能
NISAは投資で得た利益が非課税になる制度で、2024年から新制度がスタートしました。
年間で合計360万円まで投資でき、運用益や配当金に税金がかかりません。
つみたて投資枠 | 年間120万円まで |
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成長投資枠 | 年間240万円まで |
非課税保有期間 | 無期限 |
生涯投資枠 | 1,800万円 |
投資信託や株式投資をするなら、まずNISA口座の開設から始めて節税で手取りを増やしましょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金)|節税効果あり
iDeCoは老後資金作りに特化した制度で、掛金が全額所得控除になる大きな節税メリットがあります。
会社員なら月2.3万円まで、自営業者なら月6.8万円まで積み立て可能です。
- 掛金が全額所得控除
- 運用益も非課税
- 受取時も税制優遇あり
- 60歳まで引き出せない
老後資金として確実に資産を貯めたい方には最適な制度といえるでしょう。
個人向け国債|元本保証で安全性が高い
個人向け国債は日本国が発行する債券で、元本保証があり最も安全な運用商品のひとつです。
変動10年なら最低金利0.05%が保証され、金利上昇時には利率も上がります。
最低投資額 | 1万円~ |
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中途換金 | 1年経過後は可能 |
利回り | 0.05~0.5%程度 |
リターンは低めですが、安全資産として一定割合を保有する価値はあります。
貯蓄型保険|保障と貯蓄を両立
貯蓄型保険は生命保険と貯蓄機能を兼ね備えた商品で、万が一の保障を確保しながら資産形成もできるのが特徴です。
主な貯蓄型保険は、終身保険や養老保険、学資保険などがこれに該当します。
- 死亡保障がついている
- 満期時や解約時に返戻金がある
- 保険料控除で節税効果も
- 早期解約すると元本割れのリスク
保険料が高めなので、他の運用方法と比較して選ぶことが大切です。
1,000万円の資産運用で押さえておくべき注意点5つ
資産運用を始める前に、必ず理解しておくべき重要なポイントがあります。
これらの注意点を知らずに投資を始めると、思わぬ損失を被る可能性があるため、しっかり確認しておきましょう。
資産運用のリスクとリターンは比例関係にある
投資の世界では、高いリターンを狙うほどリスクも高くなるという基本原則があります。
預金のように元本保証がある商品は、その分リターンも低くなっているのです。
リスクレベル | 運用商品例 | 期待リターン |
---|---|---|
低リスク | ・定期預金 ・個人向け国債 | 0.1~1% |
中リスク | ・投資信託 ・REIT | 3~6% |
高リスク | ・株式 ・ヘッジファンド | 10%以上 |
自分がどれくらいの損失まで許容できるか、事前に把握しておくことが大切です。
無理のない範囲でリスクを取ることが、長期的な資産形成の成功につながります。
投資リスクを減らすには分散が欠かせない
「卵は一つのかごに盛るな」という投資格言があるように、分散投資はリスク管理の基本です。
1つの商品にすべての資金を投入すると、その商品が下落したときの損失が大きくなってしまいます。
そのため、以下のようにさまざまな項目で分散投資をするのがおすすめです。
- 資産の分散:株式、債券、不動産など異なる資産に投資
- 地域の分散:国内だけでなく海外にも投資
- 時間の分散:一度に買わず、時期を分けて投資
- 通貨の分散:円だけでなくドルなど外貨も保有
自分の資産を分散して投資することで、どれか一つが値下がりしても資産全体への影響を抑えられます。
元本保証ではないことを理解する
預金以外の資産運用商品は、基本的に元本保証がないことを理解しておく必要があります。
投資した1,000万円が900万円や800万円に減る可能性もあるのです。
- ・株式:企業の業績悪化で株価が下落するリスク
- 投資信託:市場全体の下落で基準価額が下がるリスク
- 外貨建て商品:為替変動で円換算額が減るリスク
一時的な値下がりに動揺せず、長期的な視点を持つことが重要です。
投資する前に金融商品を理解する必要がある
よく分からない商品に投資するのは、ギャンブルと同じです。
必ず商品の仕組みやリスクを理解してから投資するようにしましょう。
確認すべき項目 | チェックポイント |
---|---|
商品の仕組み | どのように利益が出るのか |
手数料 | 購入時、運用中、売却時にかかるコスト |
リスク要因 | どんなときに損失が出るか |
過去の実績 | どれくらいの値動きがあったか |
特に複雑な仕組みの商品や、高利回りをうたう商品には注意が必要です。
分からないことは恥ずかしがらずに、納得いくまで説明を求めましょう。
短期間では大きな利益は期待できない
資産運用は長期戦です。1年や2年で資産を倍にしようと思っても現実的ではありません。
短期的な値動きに一喜一憂せず、10年、20年という長いスパンで考えることが大切です。
投資の種類について
- 短期投資:値動きが激しく、損失リスクが高い
- 長期投資:複利効果で着実に資産が成長
- 積立投資:時間分散でリスクを軽減
年利5%の運用でも、10年続ければ1,000万円が約1,630万円に成長する計算です。
焦らず着実に、時間を味方につけた運用を心がけましょう。
よくある質問
1000万円をどこに預けるか、定期預金や資産運用に関してよくある質問をまとめました。
まとめ
1,000万円をどこに預けるか迷っている方に向けて、定期預金の金利ランキングと資産運用の選択肢を紹介してきました。
各銀行が魅力的な金利を提供していますが、それでもインフレには勝てないのが現実です。
預金で資産を守りながら、一部は投資信託やヘッジファンドなどの運用商品も検討することで、より効果的な資産形成が可能になるでしょう。
大切なのは、自分のリスク許容度と将来の目標に合わせて、バランスよく資産を配分することです。
まずは高金利の定期預金から始めて、徐々に資産運用の幅を広げていくのもよい方法でしょう。
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